YAMAGATA CREATIVE CITY CENTER Q1

入居テナント紹介 [1-B]
New Culture Boutique ニウ

山田絹代さん、荒川達郎さん


Q:それぞれ事業を展開されているお二人が、今回Q1で新たな事業を始めるきっかけをお聞かせください。

そもそものはじまりは、よく一緒にお茶をする仲の良い友人であった山田さんから「山形ではじまるQ1に、お店を出そうか迷っている」という言葉をたまたま聞いてしまったということでした。

もともとぼくは、山田さんという人に強い興味を抱いてきました。やっている活動がすごく独特だな、なんだかすごい人だな、といつも刺激を受けていました。その山田さんが、そのQ1という場所に実店舗をもってみようか、やっぱりやめようか、どうしようかと悩んでいる…。ぼくは山田さんが一体なにをはじめるのか見てみたい、と思いました。と同時に、自分自身も新しいチャレンジが好きなものですから、じゃあ、ぼくが山形のそのQ1に入るとしたらなにをするだろう、ということを勝手に想像しはじめました。

それからいろいろ考え、山田さんに、「一緒にやるのはどうですか」と提案しました。山田さんは、「それはいい」と頷いてくれて、「じゃあ、いっしょにやってみましょう」と言ってくれました。そうしてふたりで対話を重ねて、ひとまずたどり着いたひとつのこたえは、「お互いがこれまでやってきたことをただ単純にコラボするというのではなく、せっかく山形のQ1という新しい場所で、新しい店舗を構えるのだから、新しいことをやってみよう」ということでした。(荒川)

Q:なにがはじまろうとしているのか、具体的に教えてください。

わたしは2014年から、ペンギン文庫という活動をつづけてきました。それはいわば、旅する本屋。東北を中心に全国のさまざまな場所に現れる移動式の書店です。その場所の空間的な文脈を読み取り、また、来場するひとのことをも想像しながら、そこに寄り添うような本を選んで1台のクルマのなかに並べて見せて販売する、というものです。8年という歳月にわたってその活動をつづけるなかで全国各地のイベントに呼ばれるようになりましたし、またそれがベースとなって、さまざまな空間での選書やディスプレイの仕事が派生することにもなりました。その意味では、わたしにとってペンギン文庫の活動はすでにできあがったもの、と言えます。

これからこのQ1ではじめるのは、ペンギン文庫とはまったくちがう、まったくべつのプロジェクトです。「New Culture Boutique ニウ」と名付けました。このプロジェクトのパートナーを申し出てくださった荒川さんは、わたしよりもずっと年下の、際立った個性をもつ友人で、20代半ばにしてご夫婦で「BEAGLE」というヴィンテージショップを立ち上げ、もう何年も経営をつづけているという、若いながらも実力のあるひとです。

荒川さんとわたしとは年齢も離れていますが、感覚的なこともまたものすごくかけ離れています。ときどき、言っていることかがわたしにはあまりにもわからなさすぎて、それでかえって納得できる、という不思議なことさえあるくらいです。その、じぶんとはまったくちがう新しい感覚や若さやエネルギーというものが、このQ1で新しいことをはじめようとするわたしに大きな力を与えてくれると思いました。(山田)

Q:New Culture Boutique ニウ とは、どんな店舗になるのでしょう?

すくなくとも「BEAGLEとペンギン文庫だから、古着と本の店だよね」というようには思っていただきたくはありません。わたしたちがこれからはじめるNew Culture Boutiqueは、わたしたちにもまだ見えてない、これから発生するであろう新しい化学反応なのだと思います。わたしたち自身にもまだ絵がきちんと描けていないからこそ、本当に新しいものが生まれるという予感がします。

この店にはおそらく古着も本もあるでしょうが、それだけではなく、その奥にもっと新しい出会いが待っているような空間になるはず。なにか新しいものが生まれようとしていたり、ここに来ると新しい感覚を覚えたりというような…。わたしたちがつくろうとしているのは、新しいカルチャーを感じられるような場所なのです。(山田)

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