入居テナント紹介 [1-E]
TEXAS COWBOY BURGER & DELI
オーナー 三上久直さん
Q:山形市江俣に本店のあるTEXAS COWBOYがなぜQ1に新店をひらいたのか、その理由をお聞かせください。
TEXAS COWBOYは「肉のうまさを味わえるハンバーガーとステーキの店」としてオープンし、10年が経ちました。東日本大震災後の復興があり、コロナ禍もあり、という大きな荒波をなんとか乗り越えてきましたし、おかげさまで全国からお客様においでいただけるようにもなり、ハンバーガーの本場アメリカをよく知るネイティブの方たちからも支持されて「Amazing! 」とお褒めの言葉もかけていただいています。しかし一方で、本店だけではキャパの限界を感じるようにもなり、「さあこれから次の手をどう打つか」という局面を迎えていました。
大手ショッピングモールから出店を打診されるようなこともないわけではありませんでしたが、そもそもTEXAS COWBOYはチェーン店では絶対に真似のできないような高品質なおいしさを提供する、地域密着型の店としてスタートしています。山形市江俣という場所を選んだのも、郊外でありつつ住宅街でもあり、新しい街と古い街とが渾然一体となっているエリアであるというのが私たちにとって良いだろうと考えたからで、そんな私たちの店が大型モールに合うだろうか、と悩んだりもしました。
そんなときに山形市中心街にQ1という新しい場所ができたことを知り、その存在が気になっていました。それで「まずはちょっと試しに」というつもりで、毎月第4木曜夜にひらかれるナイトマルシェに出てみたところ、ハンバーガーが爆発的に売れたのです。その経験から「ここにはターゲットとなるお客様が存在する」ことを強く感じ、TEXAS COWBOY のQ1店をひらこうと決めました。
Q:ビジネスから見たQ1という場所の魅力とは、どういうものでしょう。
ここは、元小学校だった建物がリノベーションされて甦ったというクリエイティビティ溢れる場所で、壁やドアひとつをとっても昔のものをうまく生かしている痕跡が窺えますし、私自身も美術系大学の出身で広告代理店に勤めていた人間ということもありクリエイティブは大好きなので、「本当に素晴らしいものができたな」と思っています。そして、文化芸術の発信拠点でありながら同時にまた多くの事業者が商業を営むビジネス・プラットフォームである、というのがQ1の面白さではないでしょうか。
このエリアは山形市の中心街で、タワーマンションがいくつもあり、大学などの学校も近くにありますから「本店がある江俣まで行くのはちょっと遠いけど、ここなら気軽に来ることができる」という人たちが確実にいらっしゃいます。ですから、わたしたちがこちらに来れば、そうした人たちのニーズに応えていけるだろう、という狙いがありました。実際にいざ店をオープンしてみると、そうした新規のお客様においでいただいたのはもちろん、本店のお客様がわざわざこのQ1店にもオーバーラップしてご来店くださったりしたのはとても嬉しいことでした。
本店のコンセプトは「おいしい肉を味わえる豪快なハンバーガーとステーキの店」という、コテコテのアメリカンスタイルの、肉食系男子向けのものであるのに対し、Q1店のほうは「体に優しいナチュラルなデリカテッセンとグルメバーガー」という女性寄りのコンセプトとなっています。全粒粉のバンズはその日の朝に焼いたものですし、野菜は地元の農家さんから仕入れた無農薬のもの。パテの肉も添加物は使いませんし、肉の味わいをしっかり感じてもらいたいのでその味付けは塩と胡椒のみ。どれもがその日その日の良質な食材でつくるものばかりで、冷凍物は一切使いません。そんなわたしたちのグルメバーガーと良質なお惣菜を、ぜひこれから多くのお客様に召し上がっていただきたいですね。
Q:今後やっていきたいことや展望をお聞かせください。
ここは市民と企業と行政とが三位一体となって相乗効果をつくりあげようとしている場所で、Q1スタッフの皆さんが様々なイベントを次から次へと仕掛けてくださっていますから、日々どんどんと人が集まっている状況です。これからこの動きがもっともっと大きく、ますます盛り上がっていくことを期待していますし、そこにわたしたちがビジネスで参加することによって、「食文化」という面からささやかながらも貢献できたら、と思っています。