YAMAGATA CREATIVE CITY CENTER Q1

施設案内


やまがたクリエイティブシティセンターQ1(キューイチ)は、その名が示す通り、山形市立第一小学校旧校舎(=旧一小)の記憶と物語を受け継いでいます。

1927(昭和2)年に建てられたこの旧一小は、山形県初の鉄筋コンクリート造の学校建築。設計は、上山市出身の秦鷲雄と西川町出身の伊藤高蔵の二人による秦・伊藤設計事務所(当時)が担いました。また、建築構造学の第一人者で都復興院建築局長、東京市建築局長を歴任し、復興小学校の陣頭指揮をとった佐野利器(白鷹出身)が指導、助言したと言われます。この建造物はドイツ表現主義やアールデコの影響が見られるなど、構造としてもデザインとしても当時の日本の最先端のものでした。以来、約80年に渡り山形市中心街の小学校としての機能を果たし、その役割を終えてからも、その歴史的価値から2001(平成13)年に国登録有形文化財に登録され、2009(平成21)年には近代化産業遺産に認定されました。

【旧一小の外観】
2010(平成22)年より、「山形まなび館」として、1階と地下1階のみ観光・交流・学びの拠点施設として市民に利用された。(~2021)

2007年、「山形市立第一小学校旧校舎保存活用に関する提言」に基づき、全館の耐震補強工事そして1階と地下1階の用途変更工事が行われました。2010(平成22)年からは、その1階と地下1階のみを使用し、観光・交流・学びの拠点施設「山形まなび館」として市民に利用されました(~2021)。しかし、その一方で、2~3階は壁や天井がすべて剥がされたまま閉ざされ、市民の立入りが禁止されてきたという経緯がありました。

【改修前の2,3F廊下】
壁や天井は、すべて剥がされ、長らく立入禁止の状態であった。当時の息づかいや痕跡がそのままに残されていた。

さて、2022年に向け、「やまがたクリエイティブシティセンターQ1」として全館を再整備するにあたり、設計を担ったのは東北芸術工科大学教授である馬場正尊率いる設計事務所 Open Aです。特にその閉ざされてきた2~3階の壁や天井が荒々しく剥き出しされている躯体の姿をできるかぎりそのままに見せるデザイン、昭和2年の鉄筋コンクリート造りであるがゆえに感じられる独特の息づかいや痕跡をそのままに残したリノベーションが施されました。一度消してしまえば二度と再現することのできない、この建物だけがもつ時間や記憶の蓄積。長年閉ざされてきた空間に新しい空気が流れ込み、新しいクリエイティブが立ちのぼるような気配が感じられる空間となりました。ここを訪れるひとたちが想像力を働かせたくなるような余白も、あえて残しています。

【改修後の2,3F廊下】
壁や天井が荒々しく剥き出しされている躯体の姿をできるかぎりそのままに見せるデザイン。旧一小の時間や記憶の蓄積と新しいクリエイティブが生まれる気配が入り交じる。

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