YAMAGATA CREATIVE CITY CENTER Q1

入居テナント紹介 [1-F]/[2-H]
ぼた/つち

佐藤英人さん


Q:まずはこれまでやられてきた事業について教えてください。

山形市七日町シネマ通りで「BOTA coffee」という店をやってきました。2015年12月にオープンしてから7年ほど経ちます。ここはもともと100年近くも営まれてきた老舗洋傘屋さんの店舗だったところ。後継者不在によって廃業となってからずっと閉ざされたままになっていました。その場所を借りて新たにぼくがコーヒー店としてひらくことにしたわけですが、そのときに考えたのはここが洋傘店であったという記憶や想いを継承していきたい、ということでした。「傘」という漢字がもつ、屋根の下に人が集い交流するイメージがいいし、「雨」のイメージも好きでした。農家であり畑仕事が好きなぼくのおばあちゃんは「ボタボタ雨が降ってきた」と喜ぶひとで、雨というのは恵みでした。さらにはコーヒーの滴が落ちる音とか、ボタニカルとか…そんなイメージの集積から生まれたのが「BOTA(ボタ)」という名前でした。

Q:新たにQ1にオープンするお店について教えてください。

店はふたつ。1Fにひらくのは「ぼた」という深煎りコーヒー専門店で、テイクアウトのコーヒーと豆の販売をする店です。2Fにはまた別の「つち」という食事とお菓子の店をひらきます。ふたつの店に共通するのは、これまでやってきた七日町の「BOTA coffee」から派生したものであるということ。「つち」というのは、ひとも食べものも環境もふくめて、いろんなものが育っていくような場所になってほしいと思ってつけた名前です。Q1はもともと学舎ですし、育ちゆくものの土壌になれたら、と。そしてもちろん畑のイメージもあります。ここで提供する野菜プレートつきの食事は、ファンもたくさんいて楽しみにしてくれています。農家であるおばあちゃんの影響がここにも色濃くあって、おなじ野菜でも畑で生のまま食べるのと、家に帰って茹でるのとではおいしさがまるで違うし、焼いたり蒸したり調理の仕方ひとつ変えるだけで表情が大きく変化するものなので…。そういう野菜の奥行きあるおいしさを楽しんでもらえる店になると思いますよ。

Q:これからQ1にどんなことを期待しますか。

Q1への出店を決めたのは、ここには面白そうなお店がたくさん並ぶから。ぼく自身はコーヒーを提供することくらいしかできないけれど、ここにはアパレルとか本屋とか雑貨屋とかいろんな店が集まってくるし、それぞれに尖ったところのあるお店ばかりです。みんながそれぞれの役割を果たすだけで、まちがいなく面白い場所になる確信がありますから、もう楽しみしかない、という感じです。ですから、なおのこと、このQ1という場所をたくさんの方に楽しんでいただきたいですし、どんなひとでもふらっと立ち寄れるような気軽さというものを大切にしていきたい、と思っています。

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