YAMAGATA CREATIVE CITY CENTER Q1

入居テナント紹介 [2-G]
からだ想いのごはんとおやつ Tsunagu

鈴木沙織さん


Q:料理研究家としてご活躍されている鈴木沙織さんが、Q1にお店をひらく理由はなんでしょう。

ずっと東京で仕事をしてきましたが、私はもともと山形、東根の出身です。帰省するたび、山形で味わう食べもののおいしさが格別であることをひしひしと痛感してきました。その理由のひとつはおそらく、生産者さんとの距離がちかく、圧倒的に鮮度の良いものを入手できるからでしょう。

料理研究家である私自身はもちろんのこと、父もながく菓子づくりの仕事に従事してきたひとですし、家族みんながそれぞれになんらかのかたちで「食」に携わってきました。そうした経緯もあって、これまで培ってきた経験をひとつに融合させて、家族の新しい挑戦として「山形でカフェをやろう」と考えるようになりました。

その夢を実現しようとさまざまなテナントを探してきましたが、なかなか自分たちのイメージに合うところを見つけられずにいたところ、Q1のテナント募集を知りました。実際に見学させていただくと、歴史ある古い建物をうまく活用したリノベーションがなされていて、受け継がれてきた伝統的な文化と新しい文化とを上手に組み合わせながら情報発信しているところが素晴らしいと思いました。私自身もこれから山形を大事にしていきたいですし、カフェをやるなら「山形の食文化を発信する拠点にもしていきたい」と考えていたので、Q1のコンセプトに共感するものがあり、ここに店をひらくことには大きな意義とメリットがあると思ったのです。

Q:そしてオープンしたこのお店について教えてください。

「からだ想いのごはんとおやつ」という言葉の通り、根底にある想いは「からだにやさしい食をつくって提供したい」というものです。いまは糖質制限や脂質制限といったとても極端なダイエットが流行っていたりしますが、私たちが提案したいのはそういうものとは違う、すべての栄養をバランスよく摂っていただいて、心のなかやからだのなかから健康になっていただけるような食のありかたです。

例えば私たちは、自分たちの農園で育てた野菜や、生産者さんの顔がはっきりと見える食材や、製造された工程がはっきりとしているもの、余計な添加物のない安心なものを選んで使います。また、調味料もイチから自分たちでつくった自家製のものや、伝統的な製法で丁寧につくられているものを選びます。私たちがおいしいと思うもの、安心できる厳選したものをだけを使って、栄養バランスをたいせつにしながら、「からだにやさしい」という想いを乗せて料理やお菓子をつくってお届けしたいと考えています。

Q:お店の名前「Tsunagu」に込めた想いとはどのようなものでしょう?

私たちがこの店で提供するのは、「つなぐ」食事やお菓子です。それは和食であるとか洋食であるというようなジャンルに分かれたものではなく、あえて言うとすればそれは「つなぐ」というカテゴリーの食、と言えるかもしれません。季節の食材といのち、ひととひと、国ぐにと文化…、さまざまなご縁を「つなぐ」お店でありたい、と願っています。

そんな私たちの料理は和洋以外にもトルコなど中東の要素や、エジプトやモロッコといったアフリカのエッセンスもあり、実に多国籍で多様な文化が入り混じったものになっています。また、山形の米粉など地域の特産品を活かしたお料理やお菓子も提供していますし、イスラム圏の方々でも味わえるようなハラルの食事や、グルテンフリーやヴィーガンの方たちにも楽しんでいただけるような食事もご用意しています。そうしたことのすべては「つなぐ」お店でいたいという想いがあるからです。料理やお菓子だけでなく、お店の空間も、料理を盛っている器や使用されている雑貨も、さまざまな国や文化がミックスされています。

ぜひ、まずは一度、お気軽にご来店ください。きっとご自身がお考えになっている「食」に合ったなにかしらをご用意できるのでは…と思っています。

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